フリーランスが押さえておきたい支払う税金や保険事情

会社員として働いていた時、税金や保険料はお給料から天引きになっていて、あまり細かいことを気にしていなかった方も多いはずですが、会社員時代とは違い、フリーランスの場合は、自分で税金や保険料を計算する必要があります。いざ確定申告を行う時に困ってしまうことがないよう、フリーランスが知っておくべき税金や節税対策、保険事情について記載していきます。

フリーランスが払う税金の種類

フリーランスが支払う税金は、いくつも種類があります。フリーランスは、自身で確定申告をして税金を払わなければいけません。そのため、どのような税金にどれくらいかかるのか、どれくらいの金額になるのか、会社員時代には知っておく必要がなかった範囲についても、自分で把握しておかなければいけません。

フリーランスの所得税について

所得税は、1月1日から12月31日までの1年間の年間所得に応じて課される税金です。年間所得が多くなるにつれて税率も上がる「累進課税制度」で、税率は5%から45%ほどです。フリーランスの場合での「所得」とは、受注した仕事の報酬「収入」から、事業経費を差し引いた額のことをさします。確定申告では、事業経費には領収書が必要になるので、事業経費として扱いされるものを購入した際には、必ず領収書を貰っておくようにしましょう。所得税の支払い方法は、2月15日から3月15日までと期間が決まっています。指定の金融機関からの振替納税、国税庁の電子納税システム、そして現金での納税と、3つの方法で支払いすることができます。

フリーランスの住民税について

住民税は、都道府県と市区町村に支払う税金です。会社員の方も給与天引きで支払っていると思います。支払う所得に応じて支払いをする「所得割」と、住んでいることで発生する「均等割」の2つからなる住民税は、前年の所得金額に対して課税する所得割は、課税所得の10%(都道府県4%+市区町村6%)で、所得金額で変動することがなく定額で課税される「均等割」は、都道府県1,000円+市区町村3,000円の合計4,000円です。この2つの合計金額が、フリーランスが住民税として支払う金額になります。また、確定申告を行っているフリーランスの場合、対象者には自動的に納付書が送られてくるので、そちらで支払う仕組みになっています。

フリーランスの個人事業税について

個人事業税は、その名の通り、個人事業を行っている個人、フリーランスに対して課される税金のことをいいます。会社員時代には、聞いたこともない税の種類だと思います。計算方法は、(収入-必要経費-専従者給与等-各種控除)x税率=個人事業税です。個人事業税の税率は、多くの業種で税率5%です。8月と11月に納付をする個人事業税は、確定申告をしている場合には、納税通知書が8月に届きます。こちらの納税通知書に、8月分と11月分が入っているので、2期分を一緒に支払うことができます。「事業主控除」という控除が年間290万円あるので、所得290万円以上のフリーランスであれば課税対象です。

フリーランスの消費税について

フリーランスに消費税の納税義務が発生するのは、以下の3つのうち、1つでも該当する場合です。「2年前の課税売上高が1,000万円を超過した場合」「2年前の課税売上高が1,000万円を下回っている時でも、1年前の1月1日から6月の末までの課税売上高(または給与支払額など)が1,000万円を超過した場合」「消費税課税事業者選択届出書を提出した場合」。計算式は、「課税売上高にかかる消費税額」-「課税仕入れにかかる消費税額」=(税務署への納付額)で算出します。フリーランスとして開業1年目には、課税売上高が存在しないため、消費税は自動的に免除されます。フリーランスの場合、売り上げを1,000万円以上にするのには、時間がかかるとは思いますが、2年目以降には納税義務が発生する可能性があるのを覚えておくことをオススメします。

フリーランスの法人税について

法人化してビジネスをする場合、税金は「法人税法」というルールに従い、計算をすることになります。フリーランスが法人化をするメリットとして、自分にお給料が払えるということ。お給料は、法人の経費扱いになるので、支払ったお給料の分だけ利益の額、税金が課せられる金額を減らすことができるということになります。

フリーランスであれば、利益1,000万円すべて対して税金がかかっていたのに対して、法人化した場合は自分にお給料を500万円支払うことで、税金のかかる金額が154万円も節税できるということになります。自分にお給料を支払い、法人と個人で所得を分散することで、それぞれで低い税率を使うことが可能なので、所得を分散すること=節税になります。

フリーランスが払う保険の種類

フリーランスが払わなければならない保険料についてです。フリーランスになると、総収入金額の中から保険料を自分で支払う必要があります。どのような保険料が必要なのか、事前に把握しておくことが必要です。

フリーランスの国民年金保険料について

会社に所属している場合は厚生年金保険に加入しているので、国民年金保険料の半分を会社が支払いますが、フリーランスの場合は、扶養家族の分まで同額支払う必要があります。しかし、フリーランスの方本人の分に限り、国民年金保険料は「社会保険料控除」の対象になり、「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」が送られてきます。この控除は扶養家族の分は対象にならないため、全額支払う必要があるので注意しましょう。この国民年金保険料は前納制度があり、半年分や1年先、2年先の分をまとめて納めれば割引金額になるので、余裕がある方やまとまったお金の準備できる方にはこちらがオススメです。

フリーランスの国民健康保険料について

フリーランスの国民健康保険は、会社の健康保険と違い「扶養」という概念がありません。そのため国民年金保険料と同じく、扶養家族の分も支払う必要があります。国民健康保険料もまた前年度の収入に応じて保険料が決まりますが、会社員時代と比べると負担は大きくなることがあります。

会社員からフリーランスになる際に加入できるパターンとして、原則として2年間会社員時代の健康保険を継続することができる「任意継続」や職種によっては「健康保険組合への加入」、年収が130万円未満(60歳以上は年収180万円未満)の方で、扶養してくれる家族の年収の2分の1未満であれば「被扶養家族になる」方法があります。

フリーランスの介護保険料について

介護保険は、40~64歳未満の国民健康保険加入者が支払わなければならない保険料です。会社員の場合、40歳になった段階で自動的に加入となるので、特に手続きなどは必要はなく給与から天引きになりますが、フリーランスの場合は、介護保険としての手続きも必要になるので注意が必要です。市町村の窓口で手続きをすると、国民健康保険料と一緒に請求されることになります。介護保険料もまた所得や自治体、年度に応じた額で請求が来るので、会社員時代に稼いでいた方は注意が必要です。

扶養家族がいる場合、その分保険料も高くなります。介護保険料の含まれる国民健康保険料の安い地域に引っ越しをするのも、節約する1つの方法です。

まとめ

フリーランスになることで必要となる税金や保険についてご紹介しました。会社員時代とは異なる点や注意点などが多くあったと思います。今後、フリーランスとして必要となる知識や覚えておくと得する情報などについて紹介していきます。